一心日記

愛媛・松山にある整体 一心庵の日記です。日々の事、身体の事いろいろと書いてます。

横道世之介 ESS 人生の分岐点

先日買った本を1冊読破しました。

面白かったので夜遅くまで読み朝早くから読んでいたらあっという間に終わりました。
布団にくるまって読んでいたのですが手が冷たい…
何かいい方法ないものか…布団にもぐりこむと文字が見えませんしね。
結局は微妙にもぐりこみつつも隙間から明かりを取りこんで読んでいました。

実は今日も古本屋で2冊買ってきました。
安くてね~~、ついつい買ってしまいます。読むペースよりも買うペースの方が早いような…

今回読み終えたのは「横道世之介」です。
来院の方に吉田修一の作品を勧められたのですが古本屋になく
これがあったのでこれにしました。
この作品は以前ネットでもおススメ小説で紹介されていたので良いかもって思って。

本の裏に書いてあるのを読んでみると大学生の話ってなっていたので
森見登美彦シリーズで大学生は卒業って思っていたんですが…
読み始めてみると時代設定が古い…、なんだか自分が大学時代の頃とあまり変わらないんじゃないかって。
吉田修一のプロフィールが1968年生まれになっていたので自分の時代と合わせているのかな??
って思って読み進めていました。
だけど、やっぱり気になるのでネットで検索…するといらぬ情報までゲット…
やっぱり読み終えてから検索するべきですね。
結局は思った通りだったんだけど、それももう少し読んでいれば分かる事でした…ガックリ。

普通の大学生のお話でこの当時大学生だった人達が読むと特にウケが良いように思いますね。
ねるとん」なんて言葉が出てきたりして、あったな~~面白かったな~~って感じで。

皆、普通の大学生をしていてもそれなり事件もあるし、思い出もあるでしょう。
そんな感じのストーリーです。
リーダーシップがあって人の上に立つタイプでもなければ
特別の何かに打ち込んでいるわけでもないけど皆いろいろとあるんですよ。
だけど、やっぱり小説それなりの人達も出てきます。

この小説を読みながら自分の大学時代の事を思い出しながら読みました。
そして、主人公の横道世之介って自分の大学時代の友達ならと考えてみると
一つ下の後輩で海外青年協力隊に行ったりしていた奴がピッタリだなって思っちゃいました。
元気にしているかな??数年前までは連絡していたりしてたんですけどね。
ここ数年は…どうしているんだろう??元気にしているのかな??

小説は所々で彼らの大人になってからが描かれています。
そして世之介との思い出を語るって感じ。

小説の最初の方で大学で初めての友達となる倉持との出会い。
僕も親友との出会いを思い出しましたね。
小説とは全然違いますがあの時の光景は今でも忘れていません。

それで彼らはサンバサークルに入るのですが僕はESSです。
英会話サークルですよ。すごいでしょう。

英語が好きでたまらないから入ったわけじゃないんです。
実は僕は大学入学する時に同じ大学に友達がいませんでした。
困って中学時代の時の友達に連絡して同じ大学で知り合いいないか訪ねたところ
1人の友達を紹介してくれたんです。
さすがに一人ぼっちは寂しいですからね、どんな奴かも知らないけど友達の友達はみな友達だろうと
さっそく会いに行ったんですよね。

それからしばらくはそのグループの仲間に入れてもらっていました。
だけど、正直なところあまり肌には合ってませんでしたね。
そのグループの一人が住んでいた学生会館ってところにいた先輩って人がすごくいい人でね。
入学前後の僕たちにいろいろと教えてくれたりしていたんです、学校の事やらいろいろと。

その先輩が入っていたのがESSだったのです。それで僕だけがそのサークルに入ったんです。
それ以降は彼らとはつるむ事はなかったです。
そして、初めてのサークルの集まりの時に親友と出会いました。

その時の光景がね~、他にも同級生にいろんな奴がいてね。
これも僕の思い出の一つです。

小説の内容とは違うのですが読んでいるとあの頃のいろんな光景が思い出されてくるんです。
そんな小説でしたね。

実は横道世之介は映画化されております。
世之介は高良健吾で恋人の与謝野祥子は吉高由里子でした。
キャスティングには異論はないのですが演出は僕の中ではイマイチかな。
だけど、映画の評価は絶賛されております。

僕が見た映画の感想は世之介がちょっとナヨナヨしすぎ、もっと普通でいいと思うって事。
祥子さんはもっとキテレツであってほしかった。

それと省く所と深く掘り下げる所のメリハリをつけてほしかったかな。
小説を映画にするとどうしても時間が足りないと思うんです。
それも盛り込み過ぎると説明不足になりがちになり話が分かりにくいんじゃないかって。
僕は本を読んでいるので全然問題ないんだけどね。そう思うシーンがいくつかありました。
そのせいかネットでやっぱり意味不明になっている人を発見しました。

小説を読んで見ている人と読んでなくて見ている人では感想が違うような。

最近気が付きましたがやっぱり映画やドラマも良いけど小説が一番ですね。
深く描いていますから。きっちり全て映像化するのは難しいです。
横道世之介は160分と長い映画ですがそれでも描ききれないですから。
映画面白かったって人は小説読んでみてよ~~って思っちゃいますね。

お勧めの小説がまた一つ増えました。
きっと読み終えたら自分なりの横道世之介が出来ていると思いますよ。
そしてあの時にあの出会い、あの出来事があったから今の自分があるって
思える物が見つかるような気がします。