一心日記

愛媛・松山にある整体 一心庵の日記です。日々の事、身体の事いろいろと書いてます。

春眠 人工透析 久坂部羊

このところ夜更かしが苦手になって…
疲れてしまってすぐに寝てしまいます…
年取ったのかな??

春眠暁を覚えずといいますが
夜も朝も覚えなしと言ったところでしょうか、僕の場合。

ついでにいろいろな記憶までなくしそうです。
そのぐらい春の陽気というものは心をとろけさすように思いますね。

京都に行った際はこの睡魔に打ち勝ち春の曙を撮影したいものです。


人工透析を中止して亡くなった患者さんのニュースがありました。

これはいろいろと考えさせられるものがあります。

一つはこのニュースを聞いた時に思い出したのがお袋が心筋梗塞カテーテル手術をした時の事です。
具合が悪くなって病院に行くと即入院で先生に
「手術にしますか?投薬にしますか?」と聞かれたのです。

このニュースで医療ジャーナリストがテレビで患者に選択肢を丸投げすることはない。って。
嘘だろう??って耳を疑いましたよ。
今回のようなケースはやめる選択肢は死に直結するからもちろん選択肢はないのですが
そうじゃなくてもこんな聞き方はないよなって思ったものでした。

だってこちらとしては手術の方がいいのか投薬の方がいいのかなんて分かりませんもん。
それをたったこの言葉だけで聞かれたのですから。
物を売るにしてもAの商品とBの商品があればそれらのメリット・デメリットを説明したり
その人にはこちらの方が向いているとかいろいろアドバイスしたりするものですよ。
まー、今時ショップの店員さんもボーっとしている人多いですが。

物を買いに行く時にはこちらもしっかり調べていくのでそれほど必要はないですが
あの時のように急になった病気でどうしていいかも分からない中で
そんな聴き方ありますか??って思ったものでした。

そう考えるとお医者さんと患者さんとのコミュニケーションはかなり不足しているし
お医者さんのコミュニケーション能力も疑ってしまうところがあります。

テレビに出てくる医療ジャーナリストの人の話って本当??って思うぐらい
僕が経験している事とは乖離しているケースが多いです。
セカンドオピニオンなんかも今はもう嫌がる医者はいないなんてかなり前に言っていたけど
全然そんな事ない先生いますもんね。
もうそんな病院には行ってないですがたまに耳にしますよ。

もう一つは久坂部羊の小説を読んでいる僕としては
死にたい患者の気持ちというものを考えてしまいます。
実際には経験した事がないので小説を鵜呑みにしてしまってはいけないのでしょうが…

「破裂」という小説では病気で死にたい老人に対して
未完成の心臓手術を悪用して心臓が破裂させて死なせてしまう事を厚労省の役人が
推し進めていくという内容なのですが主人公がこの厚労省の役人を追い詰めていくのですが
最後には主人公もこの役人がやった事が本当に悪かったのか??という終わり方になっているのです。

身体が不自由になって家族からも疎まれて生きる意義をなくしてしまって
死にたいけど死ねないって老人が結構いると。
安楽死は日本では認められてないけど、小説の話ですがこれならバレなければ
その老人の願いをかなえられると。
厚労省の役人はそれが日本の為にもなると、医療費高騰の問題も書いていましたが
死にたい人に無理に医療費を使って命を長らえさせる行為がどうなのか??という事も…

これはあくまで独善的ではあるし安楽死が認められてないどころか
これを実際にやってしまうと自殺ほう助となってしまうような…
なので今回の病院の行為は犯罪であるとは思うのですが。

ただ今回の人工透析の問題は病院側の主張が分からないので
どういう意図でこういう事がされたのかが分からないので想像でしかないのですが
こういう久坂部羊的発想でしたのではないのか??なんて思ったりするのです。

彼の小説を読めばきっと今回の事件はかなり難しいと思うはずです。
そこで3つ目ですがマスゴミの対応がある種一方的に思えてならないのです。
彼の小説「廃用身」では独善的なのでしょうが主人公の医者が脳梗塞で動かなくなった
四肢を切り落とすのです。その方が看る側も本人も楽になるのでという小説の中の話で。
本当に楽なのかどうかは分かりませんよ。あくまで小説の中の話です。

小説の中では四肢を切り落とされた人たちはドンドン快活になって喜んでいるのですが
マスコミがそれを知って鬼畜な医者がとんでもない事をしていると報じるのです。
またちゃんとした裏取りもせず、主人公の医者を嫌っていた元看護士さんの嘘の証言を
報じて患者さんは喜んでいるけど、実際を知らない人達との感情の乖離が生まれてしまうのです。

今回の人工透析の件も患者さんが亡くなってしまったという事があるので
極端に悪者にしている感じが見受けられて仕方がありません。
もう少し実態が知りたいと思ったりします。

ただ今のルールには逸脱した行為には間違いないのでそれはいけない事なのだとは思います。
それを承知で独善的にされたものなのか?それともただの殺人行為なのか??
今後の展開が気になるところです。


ドラマ、3年A組が終わりましたがこれは最近のドラマの中では結構衝撃的なドラマでしたね。
最終回には僕なりにはちょっとした突っ込みどころはあったのですがここは割愛します。

だけど、これは本当にいつも思うのですが私刑が酷過ぎるなと。
しかもSNSでは匿名性を利用して言いたい放題やってますもんね。
今の社会の問題に切り込んだところはこのドラマは良いドラマだったと思いますね。

それでもこれで社会が変わる事はなかったというセリフがあったのは現実性も持たせていましたね。
リアルの世界でもこのドラマが良かったとネットにいっぱい書き込みがあるようなので
「お前の事だよ」って分かってないのだろうと思ったのでした。

だけど、これが今の現実だしSNSは便利なツールだし自由な発言は無くさない方がいいし
非情に難しい問題だとは思います。
いろんな便利なツールが生まれるとそれを悪用する人も現れこれを止める手段はないのです。
だからといって発展を止めるのはいかがなものかとも思うし
バベルの塔のように神からの怒りを受ける事もあるでしょうし…

必要なのはモラルという事なのでしょう。
だけど、このモラルが今の日本にもすごく欠けていると思うのです。
これは今の若者ではなく年代問わず今の日本の社会の風潮なのだと思うのです。

書くだけじゃなく自分の戒めとしても受け止めていきたいものです。