一心日記

愛媛・松山にある整体 一心庵の日記です。日々の事、身体の事いろいろと書いてます。

夜行 B面 ランキング

今日の王様のブランチに森見登美彦氏が出ていました。
新作の「夜行」が紹介されていました。

僕は初めて発売日当日に小説を買いに行ったのですが
もっとドーンっと山積みになっているのだとばかり思っていたら
最近出た小説と並んで本日発売の札があり一列のみの陳列でした。

しかもTSUTAYAでは販売がないと…

もっと人気がある作家さんだとばかり思っていたのですが
思っていたほどでもないのか本自体の売れ行きが悪いからなのか…

それでも東野圭吾とか湊かなえとかの新作や話題の小説だと
結構目につく所にドーンって置いてあるの見た事あるんですけどね。

本屋大賞のノミネート作品の常連なんですけど
それでもあんな扱いなんですかーってちょっとビックリでした。
まー、世間がどうであれ僕が好きである事には変わりはないんですけどね。

さて、夜行の感想を書いて行く事にします。

夜行は森見作品の中では王道ではない感じのB面って感じでしょうか。
彼の作品は王道は京都が舞台でアホでダメな主人公がバカをやっている感じのものなのですが
そして、そのダメさ加減を詭弁で捻じ曲げ正当化するという事が多いのです。

森見氏曰くそういう作品だけでは一本調子になるので
違った作風のものも作っていくようにしているそうです。
それが僕流に言うとB面でそれは怪談ものだったりします。

彼のB面作品は宵山万華鏡、きつねのはなし、そしてこの夜行になります。

彼の作品の特徴として他の作品と登場人物がかぶる事が多々あるのですが
今回の夜行では柳画廊が宵山万華鏡でも出てきます。あときつねのはなしの骨董店の店主もちょっとだけ。

あんまり怖い話は好きじゃないんだけど、彼の作品はどれを読んでも面白く
これらのB面も結構面白いです。
今回の夜行も面白かった。
森見氏はパラレルワールドを題材に使う事が結構多く、今回もそのたぐいに当てはまるのかな?
あんまり言うとネタばれになるので…
読み終えて思い出したのが海外ドラマの「ツインピークス」でした。

彼の怪談ものって得体のしれない恐怖ってのが多く、
背筋がぞっとするよりも結構腹の底をえぐられる感じがします。

今回もそんな感じもしつつも終わりはなんとも落ち着く感じがあります。
きつねのはなしはそんなのお構いなしでしたが。

夜行は10年前に6人組の仲間の1人である長谷川さんという女性が失踪した事をめぐるお話なのですが
5人のメンバーが再会して話をしているとそれぞれに「夜行」という題名の絵画と出会っていて
それぞれが奇妙な体験をしていたって感じで物語が進んでいくんですが…
・・・が大事なんですよね~~。それは読んでみてくださいって感じです。

まー、彼の作品にはA面とB面があるんですよ~。

新釈走れメロスも途中まで読んでいたのですが
結局、「夜行」をスマッシュで読み終えました。

短編集で文学作品を彼流に書いたものなのですがあと残り2つなので瞬殺出来ると思います。
でもね、これが終われば彼の作品全部読み終えた事になるのですが
僕の中ではこれが一番下かな…評価の仕方は人それぞれですが。

って事でここで僕なりの森見作品ランキングを発表したいと思います。
エッセイや単行本になってないものは省きます。

13位 新釈走れメロス

まだ読みかけですが走れメロスが一番面白いという事なのでそこまでは読んでみましたが
これが一番なのならそのぐらいなんだろうなって言う感じでした。
走れメロスは王道でしかも四畳半王見聞録に出てくる芹名と芽野が中心の話。
なんせ短編なのでもっと話が深かったら良いんですけどね…ただ彼の作品らしく
メロスの真逆をいっている感じは彼のセンスを感じました。

12位 宵山万華鏡

何にも知らずに読んでしまいました。不気味だった記憶がありますね。
ただ万華鏡って題名になっていて同じ話を二つの視点で書いていて面白い作品だなって思いましたね。
第一章と最終章が対になっていてそういう作りもへ~って思っちゃいましたね。
京都の祇園祭の山鉾や宵山の事もこれで知り一度は行ってみたいと思うようになりましたね。

11位 太陽の塔

彼のデビュー作。王道中の王道作なんだけど面白いんだけど少し完成度が低いような感じがしました。
そーいえばまなみ号は他の小説にも出てくるって何処かで書いていたような気がしたけど
出てきてないんだけどどうなっているのやら…もう少し煮詰めて修正するとトップクラスなんですけどね。

10位 聖なる怠け者の冒険

これは最近読んだ作品、ファンの間では意外と評価の低い作品だけど、僕はまずまずだと思っています。
って10位だから低いんですがどれも面白いので。
彼らしさが減っているって書いている人も多いけど、僕はそうは思いませんでした。
それに矢二郎ひそかに出ていた事に読後に気付いてなお感動。本屋大賞9位

 9位 きつねのはなし

これはB面、怪談もの。怪談ものの中では一番怖いです。
それぞれが良い終わり方しませんしね…
これも短編集ですがその中でもきつねのはなしが一番面白かったですね。

 8位 四畳半王見聞録

ある意味王道中の王道ですが王道を突き抜けています。
たぶんファンじゃないと面白いと思えない作品な上、一番最後に持ってきたいオースター勢ぞろい的な
感じになっています。納豆好きが無茶苦茶な納豆が好きっていう感じでしょうか。

 7位 夜行

つい先日読み終えたばかり。怪談もの。
怪談もの3つの中で一番好きですね。終わり方がすごく好きです。

 6位 恋文の技術

王道中の王道。書簡形式という手紙のやり取りだけで小説が書かれています。
こういう小説は初めて読みました。そして、終わり方もよろしいかと思います。
出てくるキャラクター本当に面白いですね。強い女性にへなちょこな主人公という関係がいいですよね。

 5位 有頂天家族二代目の帰朝

本屋大賞にノミネートされていませんでした。残念。1作目の方が評判が良いですが
僕の中では甲乙つけがたい。新しいキャラもいっぱい出てきて面白かった。
話のパターンは1作目と同じですが。3部作との事で最終作品も気になる所。こちらもアニメ化が決まったとか。

 4位 有頂天家族

キャラクター設定が抜群ですよね。弁天様は実写化したら絶対北川景子って思っています。
アニメもすごくうまく作られていて小説のまんま。実写化できそうですけどね。
老若男女皆が楽しめるって思えます。王道のようだけど新しい位置付ともいえるかな。

 3位 ペンギンハイウェイ

読む前に今までの森見作品とは違うと書かれていたのであまり読む気はなかったんですが
読むとハマりまくり。確かに京都が舞台でもなければアホで偏屈な大学生が主人公でなく
子供が主人公。だけど、やっぱり森見スパイスがふりかかった主人公でした。
これはA面でもB面でもない本当に独立した作品ですね。本屋大賞3位。

 2位 四畳半神話体系

初めて読んだ森見作品。ドハマりしました。パラレルワールドで本を探していて発見。
訳の分からないサークルだらけで登場人物も面白過ぎ。
小説の構成も面白く、最終章で今までの回収が行われる感じもすごく好きでしたね。


王道中の王道。黒髪の乙女の視点と先輩の視点で物語が進むという感じも良かったですね。
最後の場面もすごくいい感じ。あの進々堂には行ってみたいと思います。
だけど、これを一位にしたのも僕の中では最高のキャラクターであるパンツ総番長とそのくだり。
パンツ総番長で感動のストーリーなんてどうやってできますか?
こちらは本屋大賞2位でした。

という感じですね。

日本シリーズ…そんなのやってましたっけ??
とりあえず大田川の河川敷に畝をさらし首にするしかありませんね。
投手コーチは来年は一新してほしい限りです。